デシジョン管理に関するビジネス能力を構築する①

James Taylor

今回から、4回にわたり「デシジョン管理に関するビジネス能力をどのように構築するか?」というテーマでBlogを投稿します。第1回目は、ビジネスプロセスに関するものであり、デシジョン管理がビジネスプロセスをシンプル、スマート、アジャイルにする方法についてお話しします。

 

 

従来の方法

ほとんどの組織が、ビジネスプロセスをモデル化し、管理しています。ビジネスプロセス分析とビジネスプロセス管理システム(BPMS)は、ビジネス価値を提供するエンド・ツー・エンドの1セットのアクティビティに焦点を当てることに役立ちます。ビジネスプロセスに焦点を当てることには多くのベネフィットがあります。それは、一貫性、顧客経験の改善、コストの削減とアジリティの向上です。しかしながら、多くのビジネスプロセスはすぐに複雑になり、それは望ましいベネフィットを妨げるものとなります。私たちは、クライアントとの作業の結果、プロセスが複雑になる2つの原因を発見しました。

 

ほとんどのビジネスプロセスは、意思決定を含みます。組織が、ビジネスプロセス内の意思決定を捉えようとする際、その結果は変更を困難にする多くの分岐をもつ複雑なプロセスになってしまうということです。意思決定を埋め込むことが、プロセスを複雑にしてしまうのです。組織によっては、この複雑性に対処するためにビジネスルールを活用しようとしますが、ビジネスルールはプロセスのあちらこちらに散らばっています。このノードは少しだけのルールがあり、あのノードはもう少し多くのルールがあるという具合に。これは、分岐の複雑性をいくらか取り除いてくれる一方で、別の種類の複雑性をもたらします。それは、ルールの管理がすぐに困難になってしまうことです。

 

新しい方法

多くの組織が、自身のビジネスにおけるデシジョンを明確にすることにより、ビジネスプロセスの簡素化を進めています。それは、そのプロセスからデシジョンのロジックを抽出し、デシジョンの一部としてそのロジックを管理することを意味します。デシジョンを切り離しつつリンクさせることは、プロセスをシンプルにし、その管理を容易にします。ビジネスプロセス管理と並んで、要件アプローチにデシジョン管理(デシジョンの洗い出しとモデリング)を含めることは非常に重要です。特定のデシジョンで執行される必要があるビジネスルールに焦点を当てることは、そのビジネスルールの管理を容易にします。ビジネスルール管理とその中に埋め込まれたアナリティクスを活用して、これらのデシジョンを自動化することができれば、STP(ストレートスループロセシング)の率は高まり、ビジネスプロセスの結果を改善します。

 

ビジネスプロセスとデシジョンを同格のものとして管理することは、最終的な1つの大きなベネフィットをもたらします。なぜならば、デシジョンはデシジョンを必要とするプロセスより頻繁に変更することができるようになるからです。しかも、プロセスに影響を与えることなく変更が可能であるため、システム全体が俊敏性をもつようになります。何らかの変更がそのプロセスだけに影響を与えるのであれば、迅速かつ容易に管理できるようになります。それがデシジョンだけに影響を与えるのであれば、そのプロセスに触れることなく変更をすることができます。プロセスとデシジョンの双方に関する変更であったとしても、ほとんどの変更はシンプルで、容易かつ迅速に行うことができるようになるでしょう。

 

(ヒント#1)よりシンプル、よりスマート、よりアジャイルなプロセスにするために、ビジネスプロセスとデシジョンを同格のものとして管理する。

(James Taylor)

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James Taylor氏は、米国Decision Management Solutions社のCEOであり、ブレイズ・コンサルティングのパートナーです。当ブログ記事は、本人の許可を得て翻訳したものです。