プロセス沼のふもとから

k.shiraishi

プロセスとルールの話題がでると、多くの場合「プロセス=処理手順」として捉えられている場合が少なくありません。これは間違いではありませんが、いわゆるBPM(ビジネスプロセス管理)とBRM(ビジネスルール管理)の視点で見た場合は少し違います。ここで、プロセスを大動脈、ルールを毛細血管に例えて考えてみます。大動脈は血液の大きな流れをつかさどり、手術などをしない限りその流れを変えることはありません。毛細血管は、細胞に血液を運び、新陳代謝を促進させ細胞を活性化させます。多少の怪我で損傷をおっても、その流れを変えながら生命維持を図ります。それぞれ役割は異なります。

血管

プロセスとルールの話に戻すと、プロセスを変える場合というのは業務改善などで大きな業務手順の変更を伴う場合が多く当てはまります。言い換えると、個人の判断で変えられるような作業手順は含まれていません。プロセスを整理するときに、担当者の作業手順まで記述してしまうと、最初から複雑になり過ぎてしまいます。その昔、あるお菓子卸売会社の要件定義フェーズで下の様な大量の業務フロー図を見たことがあります。

プロセス1

いわゆるスイムレーンを利用したフロー図です。業務内容だけであればまだ良いのですが、一番下のレーンにシステムの動きやDBなどまで書いてしまい、目的が曖昧でわかりにくい資料となっていました。このようなケースでは、担当者の細かい作業内容まで記載されている事が多いのです。さらには画面のボタン操作まで記載しているケースも見受けられます。なぜこのような資料が出来上がるのでしょうか。1つはプロセスとルールを区別する基準があいまいであり、その粒度についての認識がプロジェクトメンバーの共通理解となっていない点が大きな理由だと思います。従って、一度作り始めると誰もその間違いを指摘することはなく、終わりのない作業が始まります。こうして大量の箱と矢印が生成されていきます。

プロセス2
(出展:IDS-Scheerルールアーキテクチャ資料より)

これを私はプロセス沼と呼んでいます。次回は、プロセス沼に陥らないために方法として何が有効かについて記してみたいと思います。 

(エンジニアリング担当:白石)

次のBlog