ビジネスマンのためのビジネスルール入門 #25

k.shirai

前回は、ルールの表現方法(メタファー)の種類(ステートメント、ツリー、テーブルなど)を取り上げました。また、良い表現方法を選択する際の3つの基準、可読性(直感的に構造が理解しやすいこと)、検証性(モレやダブリをチェックしやすいこと)、保守性(将来の変更が容易なこと)をご紹介しました。実際には、ルールの特性を考えながら複数の表現方法を使い分けるのもよいかと思います。何か1つに統一しなければならないとしたら、私は洗練された表形式を選択します。今回は、それをご紹介しましょう。

意思決定テーブル
(クリックして図を拡大)

表形式によるルールの表現

表のヘッダー列には、ルールパターン条件部結論部ステートメントメッセージという要素が並んでいます。基本的にルールは、条件部と結論部から構成されます。ルールパターン、ステートメント、メッセージはオプションです。

 

条件部は、And条件(かつ)で結合される1つ以上の条件ファクトタイプ(例.顧客.注文金額)をもちます(もっとも条件のない絶対ルールも存在しますが)。結論部は、1つのみの結論ファクトタイプ(例.注文総額.割引率)をもちます。さらに、ルールとして完成させるためには、演算子と演算数(値)を必要とします。

 

ルールパターンとは、そのルールがどの条件ファクトタイプおよびその組合せを使っているかを識別するために番号を振ります。なぜこのようなことをするかと言うと、ルールのモレやダブリを検証しやすくするためです。また、右側にルールステートメントそのものを記述したり、ルールステートメントとは異なるメッセージをスクリプトとして加えたりすることができます。

 

さらに、意思決定要件でお話ししたとおり、上位の意思決定は下位の意思決定のアウトプットをインプットとして要求することがあります。図で言えば、リスクスコアの結論が適格性判定ルールの条件となっていることが分かると思います。私は、Excelでこの表を書いているのでハイパーリンク機能を使って2つのファクトタイプをリンクさせています。

 

この表形式によるルールの整理方法は、OMG(オブジェクトマネジメントグループ)ではなく、米国のKPIというコンサルティング会社が提唱しているThe Decision Modelという方法論で推奨されているものをベースにしています。これが唯一の正解ではないので、可読性、検証性、保守性という3つの観点からオリジナルの表現方法を考えてみていただければと思います。

 

(マーケティング担当:白井)

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